TOP>>夜尿症(おねしょ)Q&A>>おねしょに対する考え方:10.アラーム療法 / 11.その他の治療 / 12.治りの悪い夜尿症で悩んでいる
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アラーム療法の基本的な考え方は夜尿で目覚めさせることが目的ではなく、夜尿時の警報音で無意識のうちに排尿を抑制する事です。アラーム装着後、目覚めなくても夜尿量が減少してくれば、朝まで夜尿なしで過ごせるようになります。どうしても親御さんの協力が必要です。
夜間の多尿がなく、昼間の排尿量も年齢相応で、夜尿が朝方に移行している場合にはアラーム療法で短期間で治る場合が多いようです。2-3ヶ月持続して効果のみられない場合にはそれ以上継続しても意味がありません。効果が見られないのに続けると本人、親御さんとも疲れ切ってしまいます。短期的に効果が見られない場合には必ず医療機関で相談することをお勧めします。
色々な考え方があります。私の考え方を述べておきます。
1.生活指導、薬剤療法で効果がみられない場合。
2.夜間尿量が多くない場合{0.9ml/kg/時以下}。
3.昼間の排尿量が十分ある場合{体重(kg)×7ml以上}。
4.夜間の排尿量がすくない場合{体重(kg)×7ml以下}。
5.夜尿が1回/1晩以下の場合。
6.夜尿が朝方の場合。
以上の6つの条件がそろったお子さんに使用しております。効果は約30―40%程度です。
夜間多尿が目立つ時には抗利尿ホルモン剤との併用、昼間の排尿量が少ない場合には抗コリン剤、三環系抗うつ剤との併用が考えられます。何を併用するかは個々の症例の特徴により異なります。
大人の尿失禁症に用いられている低周波による治療法です。一部の病院や診療所で、これまでの治療では治らない子どもの夜尿症あるいは昼間尿失禁症(難治性)に有効であるとする報告がみられていますが、治療経験が少なく、どのようなタイプに有効であるかははっきりしておりません。
治療の原理は、低周波で膀胱を支配している神経領域を刺激するもので、現在、私の所でも、小学校高学年以上のお子さんで難治性の夜尿症、昼間遺尿症の一部のお子さんに試みていますが、症状の改善がみられているお子さんも一部に存在します。
副作用がなく、安心できる治療法ですが、週に何回か通院する必要のあることが、ネックになっています。
小学生以後で、生活指導、薬、アラーム何をしても毎日夜尿が続いて、夜尿の時間帯、回数、量ともも変化しないお子さんの頻度は私の経験では1-2年の治療経過で初診患者さんの約5%前後です。この割合は夜尿症を専門に診療しているどこの医療機関でもほぼ同程度であり、大多数は夜間のみの膀胱のためが悪いタイプのものです。このような症例はその後1年ごとに10-20%程度ずつは夜尿から自立していきますが、一部のお子さんは成人になっても夜尿が改善できていません。夜尿症の診療に携わるものとして、大変歯がゆい思いをしているのが現実です。
こうした夜尿症の治療の決め手は現在のところありません。私のところでは一定間隔期間をおきながら、病型を確認しながら今考えられる治療を繰り返し行っています。当クリニックを初めて4年が経過し317名中3名の方がこのような状態にあります。
夜、排尿しなければならない状態が大人まで持続することはまれではありません。しかし大部分の大人では目覚めてトイレに行くようになりますが、一部の人は覚醒できないで大人の夜尿症に移行していくものがあります。同年代の成人の0.1%前後には夜尿がみられていると言われ、成人まで持続する夜尿は女性に多いようです。
大人になったら覚醒できるようにするには子どもの時期の夜尿の頻度をなるべく少なくしていくことが大切なことです。私のクリニックの患者さんを見ていますと、目覚められるようになるのは16~17歳前後で、それまでの夜尿を1/3以下にしておく必要があるようです。
昼間のお漏らし(尿失禁)がなくて、高校生あるいは大学生になっても夜尿が治りきらず、時々夜尿をする方も沢山います。このような方の多くは近い将来に必ず目覚めてトイレに行けるようになりますが、早くそうしたいと言うことであれば、尿意で覚醒を促すような治療を受けることをお勧めします。一定期間尿意による覚醒ができるようになればその後は心配なくなります。
成人になっても昼間尿失禁がみられるのは明らかに異常です。早めに泌尿器科を受診されることをお勧めします。